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東京ロケーションボックス支援作品 『いぬやしき』佐藤信介監督インタビュー【前編】

2018/06/20 告知

東京ロケーションボックス支援作品 『いぬやしき』佐藤信介監督インタビュー【前編】

東京ロケーションボックス支援作品 『いぬやしき』佐藤信介監督インタビュー【前編】

第36回ブリュッセル国際ファンタスティック映画祭(2018年4月3~15日)
インターナショナルコンペティション部門作品賞「ゴールデン・レイヴン賞」受賞‼

講談社のマンガ雑誌「イブニング」にて連載され、TVアニメ化もされたSFマンガ『いぬやしき』。その待望の実写映画化作品が2018年4月20日から公開。監督は、同じ奥浩哉が原作の『GANTZ』や、『アイアムアヒーロー』の映画化を手掛けてきた佐藤信介監督。
原作マンガでも東京が舞台で、特に新宿の街で繰り広げられる壮絶なアクションが大きな見せ所である本作。あの大迫力の空中戦を実写でどのように見せてくれるのか気になっていたファンも多かったのではないでしょうか。
「東京ならではのヒーロー映画が作れた」と語る佐藤監督に、映画の見所とロケ地の重要性、そして東京という街の魅力についてお話を伺いました。

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※このインタビューは、2018年2月(映画公開前)に行われたものです。
※本記事には映画『いぬやしき』の内容に触れる箇所があります。

新宿の地理を活かしたアクションを見せたかった

―奥浩哉先生原作の映画化は、これで二度目の挑戦になります。奥先生のマンガは写実的で実在感ある作品が多いので、ロケ地もこだわりが必要になりそうですね。
佐藤信介監督(以下佐藤):そうですね。まずクライマックスシーンのロケを新宿でできるかどうかという課題がありました。今までの経験的にも借りられないことが多い場所なので。もし無理だった場合、他の場所で撮って新宿のような街として見せるやり方もありますが、とりあえず許可が降りるかどうか聞いてみようということになりました。制作部と慎重に話を進めていって、やれそうだとなったときに「よし、ならば新宿で!」と、そちらの方向に舵を切っていったという感じでしたね。

東京ロケーションボックス支援作品 『いぬやしき』佐藤信介監督インタビュー【前編】

―クライマックスの新宿のバトルシーンがこの映画の一番の見せ所だと思います。やはりそこが一番こだわったポイントでしょうか。
佐藤:そうですね。奥先生も新宿にこだわっていらっしゃると思いますし、今回はヤマダ電機のモニター「YUNIKA VISION」も実際に登場します。街頭モニターは映画によく出てきますし、新宿で言えば新宿アルタ前が今まで定番でしたが、次の新宿を象徴する街頭モニターを見せたいとも思っていました。原作にも出てきますし、YUNIKA VISIONを使えるなら是非やりたいなと思いました。新宿も国際化に向けて、映画ロケに対して理解が進んできていることもあって、新宿の大バトルをこだわって作ることができましたね。

東京ロケーションボックス支援作品 『いぬやしき』佐藤信介監督インタビュー【前編】

―新宿の戦闘シーンでは、よく知られた建物がたくさん登場しますが、実際にどのビルを使おうと決めていったのでしょうか。
佐藤:新宿の実際の街をロケハンしながら飛行ルートを決めて、高層ビルの絵コンテを作ったり、CG部とも相談しながら、多少の脚色もありますが緻密に経路を作って決めています。トンネルを抜けたらここに出て、あそこにぶつかって、この場所を駆け上がってとか、実際に何度もロケハンして決めました。

東京ロケーションボックス支援作品 『いぬやしき』佐藤信介監督インタビュー【前編】

―東京都庁の展望台のシーンは、実際にあの場所で撮影されているんですよね?
佐藤:そうですね。都庁でのロケの許可が降りました。舞台裏を言ってしまうと、都庁でロケ撮影をしつつ、セットも駆使してやっています。破壊後の都庁はもちろんセットです。

―都庁も含めて見栄えのいい新宿のビルがたくさん出てきますね。被写体としての新宿の魅力も本作で伝わってきました。
佐藤:確かに新宿って高層ビルがあって高低差もすごくあるし、歌舞伎町のような場所もあったり、道も入り組んでいて看板がたくさんあったりして、いろんな魅力がありますよね。他国の街も魅力的なんですけど、新宿も見劣りしない面白さがあると思うんです。それをいろいろ活用しながら、映画でしか絶対に観られない、ファンタジックで迫力あるものを撮るというのは、今までなかなか無かったと思うので、今回は僕なりにそれが実現できたなと思います。

【後編】に続く

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